10月25日、26日の両日 愛知県、岐阜県にまたがる尾州のひつじサミットを見学してきました。
このひつじサミットは、岐阜県羽島市と愛知県一宮市に立地している毛織物企業グループが25日から27日にかけてオープンファクトリーなどのイベントを開いたものです。今年で4年目です。当協会でもこの1年、フォーラム事業として毛織物企業のデジタル化の議論を進めている地域です。(尾州フォーラム事業の概要はこちらをクリックして下さい。)
地域的な広がり、各企業の立地状況については、ひつじサミット尾州実行委員会のまとめた参加企業MAPを御覧下さい。
25日はまず三星毛糸さんを訪問、名鉄竹鼻線の踏切を渡ると、そこが会社の正門になっています。正門わきでは羊さんがお出迎え。その写真がこちら。
初日のトークショーは経済産業省の生活製品課長に来てもらって、ものづくり、地域産業の議論をしました。その写真がこちら。
その後、同じ羽島市内で社歴135年を誇る渡六毛織さんの工場を見学しました。高品質の毛織物を生産し、テキスタイル開発を推進しています。
見学終了後、三星毛糸さんに戻り、同社のファクトリーツアーに参加しました。
三星毛糸さんの創業者は現社長さん(5代目)の高祖母さん(ひいひいおばあさん)だそうで、そこから連綿と現在に引き継がれている大変素晴らしい歴史のある会社。1887年に起業した初代の写真がこちら、当時の機織り機も展示してあります。
同社に設置されている織機の写真がこちら。高齢等で廃業された機屋さんから移設したもので、サンプル試作に活用しているとのこと。
夕方からは三星毛糸さんの敷地内のアウトドアで、焚き火を囲んでネットワーキングセッション
数十人が参加、羊の丸焼きや地ビールを楽しみました。
26日は、一宮市の宮田毛織さんを見学。こちらはニット専業の会社で、設置された編み機の数は国内最大級とのこと。ニット編み機の写真はこちら。
一緒に見学したグループの中には、年配の方が多く、特に女性陣は編み物をしておられるとのことで ニット製品に興味津々の様子です。その様子はこちら。
サンプル品に混じって五輪エンブレムのついた真紅のジャケットが吊るしてあったのでお聞きしたところ、オリンピック日本選手団の公式ユニフォームの生地を担当したとのこと。
続いて羽島市に移動して長谷虎紡績さんを見学、正門の写真はこちら。
同社は耐熱繊維製品など実にさまざまな製品を作っておられます。ハイテク製品といってもよいくらいですね。
販売先も大変立派なところが多数です。製品紹介の様子の写真はこちら。
工場内では、カチンカチンに固まった原綿の塊をほぐすところから始まって、糸に仕上げていくプロセスが大変面白かったです。見学者のグループとして大学で繊維を勉強している学生さんたちが大人数で来ていました。
我々の身の回りに豊富にある繊維製品 それがどうやって作られているのか、実際に目のあたりにすると、一般の方々にも日本のものづくりの凄さが良く分かります。
こういう地元の産業を紹介する活動が益々発展していくことを願っています。